先日、ネットショップで和装小物を買ったときに、
請求書と共にチケットが2枚。
「池田重子コレクション 日本のおしゃれ展」
のものでした。
しかも会期終了は15日。
これは行くしかないでしょう、ということで、
たまたま時間のとれた日曜日、
たまにはデートでもどう?ということで、
旦那さんと銀座まで。
展覧会見て、お茶でも、なんて思っていたのです。
ところがところが。
展覧会の前におなかがすいたので、
先になんか食べない?ということで、
松屋近くの「きだ」というおそば屋さんに入る。
天せいろでも、という話になって、
それぞれ別々の天ぷらを頼んで、
おそばは生粉打ちのものにしてもらう。

彼はかき揚げで、

私は穴子。
つつきながら待っていると、
せいろが出てくる。

なかなか美味しいお蕎麦。
つゆはかなりしょっぱめのおつゆ。
小さなお店なのだけど、
常連さんが引きも切らずに来ている状態でした。
食事を終えてすぐ、
待っている常連さんがいらしたので、
展覧会をやっている松屋へ移動。
展覧会は混んでいたけれど、
眼福そのものでとても素敵でした。
ちょっと疲れたので、外に出て、
どこかでお茶でも、といって歩いていたら、
銀座のお稲荷さんの目の前を通り、
あ、せっかくだからお参りでもしてく?
みたいな感じになって、
小銭を出そうとしたら電話が鳴る。
電話の相手は琉球のママ。
新年の挨拶などして、どうしたのと訊いたら、
「久しぶりにお父さんが料理を作ったから食べにおいで」
というではないですか。
うちの旦那さんはもう通って長いので、
お店にお父さんが立って料理をしていた頃からよく知っていて、
その料理のおいしさも知っているのだけど、
私はまだ一度も食べたことがなかったのです。
それは行かないわけにはいかない、ということで、
そのまま琉球へ。
ちょうど駅まで向かうところで、
わしたショップの前を通ったので、
足りなかった物をちょっと買い物。
なんか今日はそういう日なのかな。
お店について、カウンターに座ると、
何も言わずにまずビールが出てくる。
ビールを飲んでいると、最初に出てきたのは、ポーポー。

今までにも食べたことがあるのだけど、
今まで食べたものと全く違う印象。
違うと感じるのは皮のしっとりと、もちもちした食感だったり、
香りのいい味噌の味だったり。
いくつでも食べられそうな味。

なぜかきんぴらごぼう。
これもお父さん作。
切り方とかも違っているんだけど、
一度だしを含ませてから炒めている感じなので、柔らかめ。
だしはソーキのだしかな。

手前がドゥルワカシーで、
向こうがンムニー。
ドゥルワカシーは田芋を使った料理なのだけど、
ここまで具だくさんなのも珍しいなあと思う。
いろんなお店で、見つけるたびに食べたけれど、
だしの使い方が全く違っている感じ。
干し椎茸のだしが強く、
ソーキや昆布といった、ほかのだしもいろいろ使っているのが判る。
こんなにシンプルなのに、
すごく様々な物を重ね合わせた印象のある多層的な料理で、
ある意味では沖縄的にいうと、チャンプルーな感じの料理。
お芋だからしっかりおなかにたまるけど、
するすると入っていく。
ンムニーは紫芋を煮て使うのだけど、
シークワーサーが効いていて甘酸っぱい。
おやつのような、おつまみのような、不思議な料理。
でも美味しい。
全体にとても上品。
お父さんは、お祖母様が宮廷料理の継承者で、
それを教わっているので、
いわゆる沖縄の「家庭料理」よりも、
ずっと料理の作り方が複雑だとママは言います。
家庭料理には家庭料理の良さもあると思うけれど、
宮廷料理の良さというのもやはりあって、
贅沢なだしの使い方や食材の使い方、
手のかけ方がその良さとも言えるのかもしれません。

フーチバー(よもぎ)の天ぷらが出て、

クーブイリチー。
これが普段と全然違うんですよ。
話を聞いたら、昆布は乾燥の切り昆布を使っているとのこと。
それでこんなにしゃきしゃきしてるのかーと感心。
でもしっかり味は入っているので、
普段食べるくたっとしたクーブイリチーとは全く別のイメージ。
メリハリのある物に感じられます。

で、電話でも聞いていた、アグーの中身汁。
これが、今まで食べた中身汁の中で一番上品できれいな味。
「これだけはね、ママが作ったの。」
とママが笑う。
「お父さんに言われたとおりに作ったけどね。」
中身(モツ)の処理の良さもあるのだろうけれども、
本当にすんだ味わいで、優しいきれいな味で、品がいい。
いつも中身汁を作るときは、
何度もゆでこぼして作るらしいんだけれど、
洗ってゆでこぼして、という作業を何回しても、
においの取れないものも時にはあるそうで、
今回はそれが全くなかった、という話をしてました。
今まで食べた中で一番美味しいなあ。

切り干し大根。だしは沖縄風。
これもお父さん作。
いや、参りました的な沖縄の味。

ちなみに泡盛は今日も於茂登。
高嶺酒造さん、お世話になってます(笑)。

最後におそば食べようか、といったら、
せっかくだから中身汁にしていきなよということで、
再度アグーの中身を使って。
何回食べても美味しい。
ぬちぐすい、という言葉があるけれど、
今日のは本当に身にしみるような、
エネルギーが貰えるような食事だった。
昼間の展覧会といい、夕食といい、
とても充実した、贅沢な1日でした。
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