いやー、今月は忙しかったですね。
春だからなのかも知れないのですが、
パーティやセミナー、それとFOODEXなんかもありましたから、
実際に取材とは関係ない部分でも仕事がらみの外出の多い月で。
(FOODEXは結局仕事の都合で行けなかったんですけどね)
貧乏暇ナシってこういうことをいうんですかね(笑)。
そんなわけで今回の取材後記、長いですがおつきあいを。
まずは、食楽(徳間書店)の5月号から。

今回はエリア特集というか、そんな感じなんですけれど、
第一特集の恵比寿を少しと、
第二特集の「秘密にしたいランチの名店」を担当しました。
まずは新橋・汐留エリア。
基本的に今回はどこのエリアもそうなんですけど、
タワーに入っているお店を避ける形での取材だったので、
汐留のお店探しは難航しましたね。
あったお店がなくなっていたりとか(笑)。
まあ、調べていく段階でよく出てくることなんですけどね。
新橋界隈は取材を断られるケースもありましたし。
一番最初に出てくる「牛かつ おか田」。
この店は出来て10年ほどなんですが、
もともと今店があるニュー新橋ビルではなくて、
駅の反対側にある新橋駅前ビルに入っていたそうなんですが、
店が小さすぎてお客様を待たせてしまうということで、
6年前に移転した、という話をしていたかと思います。

カウンターの右手に積まれた黒い器が牛かつ用の器。
ランチの時にはこれが全部なくなっちゃうそうです。
これくらいないと追いつかないんだとか。
カウンター7席くらいと、小さなテーブル2卓だけの小さな店ですが、
ランチタイムになると100~130食を売るんですから、
当然といえば当然でしょうか。

店主の岡田さん。
もともとフレンチ出身で、パリの日航にいたというのが、
店の前にかけられていた取材記事の切り抜きに書いてありました。
そんなわけで、すごくパリッとしています。
そして物腰も、ホテル出身の方、という雰囲気。
撮影の当日、夕方にお伺いしたんですけれど、
ちょうどその日はデリバリーが入っていた関係で、
夜の営業時間にかかる形での撮影。
デリバリーといっても揚げたものを持っていくのではなくて、
ご主人の岡田さんが出張する形。
近くの企業だったり、銀座のクラブだったり、
出張する先は色々だそうです。

さて、牛かつ。
普通に並べられて出てくると、
(普通は掲載されているような形ではなくて、
豚カツと同じで平たい状態で並べられてますから)
何の変哲もないカツのように見えるのですが、
写真の通り、赤みの残るサシの入ったお肉が見るからに美味しそうです。
撮影するためにセッティングしたテーブルに出された牛かつは、
すごく香ばしいいい香りがしたんですね。
パン粉のすごくいい香り。
それで、平たい普通の状態でまず撮影して、
中を見せましょうかということになって、
掲載されているような形に並べ替えたんですけれど、
そのときに感じたのはパン粉のきめ細やかさ。
取材の時間が遅めだったこともあって、
他で取材をしていた主任が牛かつ食べたさに合流したんですが、
彼が「パネ」と言ったように、
実際、フランスパンをフードプロセッサーにかけて使っているのかと思うくらい、
きめの細かいパン粉が付いているんですね。
それで、撮影が終わって、実際に食べてみると、
びっくりするくらい美味しいんですよ。本当に。
掲載されているように、揚げてるところも撮っていますが、
本当に揚げてる時間が短い。
高温の油に入れてじゃーっと揚げて、
ひっくり返してあげて、ちゃっちゃっと油を切って終了。
あまりにも調理時間が短いのでカメラマンさんが大変だったと思いますが(笑)。
けれども、その調理時間の短さでこのうまさ。
一体どんな秘密が隠されているのか!と思うわけです。
本文には書き切れませんでしたけれど、
本当に細やかな仕事をなさっていらっしゃる。
揚げ時間30秒になる為の仕事というのが綿密に計算されてるんですね。
牛肉は余分な脂やすじをきれいに掃除して、
わさび醤油で食べさせるから、口の中でケンカしないように、
肉には胡椒は振らないし、
パン粉をつける前の衣は卵と粉を練って、
グルテンが出た状態のものを薄くつける。
使うパン粉は2種類。糖分の入っているものと入っていないもの。
ドライのパン粉かと思ったら、生パン粉なんですよ、これ。
でも、生パン粉だから香りがいいというわけではなくて、
香ばしい香りは糖分の入っているパン粉から出るもので、
そのパン粉だけだと高温で揚げると焦げてしまうから、
糖分の入っていないものを混ぜることで綺麗なきつね色になる、と。
お肉はとても柔らかくて歯切れがいいんですけど、
お肉を柔らかくするために叩いたりとか、そういうことは一切してない。
というのも、それをすると衣の外に脂や水分が逃げてしまうから。
高温で揚げて、余熱で火は入っても、赤身はなくならないし、
油がお皿に本当に残らない。お皿はきれいなまま。
普通豚カツ屋さんとかって下に網とか紙を敷いてますけど、
そういうの、一切ないんですよ。
これをフレンチといわずして何という、と思うような
計算しつくされた緻密な仕事です。
あくまで牛かつですけど、仕事はフレンチ。
ちゃんと食べればそれが判ると思います。
そうそう、自家製のソースもいいですね。
フルーツとか香味野菜の効いた甘い味と香りのソースで、
すり胡麻がたっぷり入っている優しい味。
っていうか、牛かつひとつでこれだけ書けるってちょっとすごいというか。
ほんと、個人的には近年稀にみる大ヒット。
新橋で仕事している人は幸せだと思うくらい。これがいつでも食べられるんだもの。
新橋にお昼時に行く機会があったら絶対また食べたいと思います。
地味な食べ物だし、地味な仕事だから、
なかなか後継者も生まれなさそうな話をしていたけれど、
これ、真似する人がいないのが本当に不思議なくらいのものです。

と、牛かつもそうですが、
サブで乗っている丼。
こっちもすごいんだなあ。
「お好み焼きのような味」ということを書いていると思うんですが、
(校正の段階で変えた気がしますが)
本当にそんな感じなんです。でも品が良くて美味しい。
牛カツのおいしさをそのままに、
ごはんの上に敷いたキャベツと少しの鰹節とか、
その仕事が、憎い!と思わせるような微妙な加減でまとまっているんだなあ。
私が新橋で仕事していて、しょっちゅう食べられる立場にあったら、
どっちを選ぶか、店の前に並びながら悩むだろうなあ。
ほんと、この店の牛かつ、撮影に来たみんながみんな、
また絶対来る、といったくらいの美味しさ。すごいお薦めです。

夜のメニュー。
昼と違って、霜降り牛のものがあったりします。それも美味しそう。
夜に来てゆっくりお酒飲みながら食べるのもいいなあと思いますね。
1軒目から長いね。次に行きましょう。
隣のページのフェルモ。
新橋のガード下にあるイタリアンです。
私、リサーチしていくつかの店の中からここを取材することになって、
実際に取材してからデータの補完のために調べ物をしていて知ったんですけど、
この店、アスクユーあたりで以前絶大な人気を誇っていた店だったんですね。
新橋を取材することがないので知らなかったと言いますか。
アスクユーとかってリサーチするときには、
余程困らないと使うことがないのでちょっとびっくりしました。
自分がリサーチするときに探すのはまず料理の写真やメニューだったりするので。
あ、綺麗に写ってるとかそう言うことが問題じゃなくてね。
料理を見れば、その店の仕事、判るじゃないですか。
だからレビュー主体の所は見ないんですよね。
と、それは置いておいて。

外観です。
なんていうんでしょう、烏森口って降りるとちょっとびっくりしません?
(私だけか?)
怪しげな看板を持った人がいっぱい立っていたり、
街の猥雑さもそうだけれど、風俗店とかも多いですし。
決して綺麗な街じゃないですよね。
で、成人映画やってる映画館の先にこの店はあるわけです。
夜女の子がひとりで歩くにはひるみそうな場所というか。
およそそんなところにある店には見えないですよね。
だから、なんとなく、ほんとにこっちなのかなと思って歩いていると、
あ、ここだ、という感じで目の前に現れるというか。

で、扉を開けると空のワインボトルがずらりと。
あー、イタリアワインのいいのが揃ってるんだなあとこれを見てまず思うわけですね。

店内写真の撮影準備中。
正面に最後の晩餐。
床の中央にある透明なスペースは青い照明がつくようになってます。
青の洞窟をイメージした、とのことをネットで読みました。
それぞれ個室っぽく仕切られていたりとか、
ロフトスペースの個室があったり。

カウンターもハイバックチェアを使っていたり、
プライバシーを重視したインテリアになっているのが判ります。

で、リサーチしていて感じたとおり、
おしゃれっぽい店だなあと店内を見回していたら、黒板メニュー発見。
メニューの内容がいい。
失礼な話なんですが、
これをみて「これは期待できるかも」とか思ってしまいました(笑)。
やっぱり、実際に店に行くまで、知っている店でない限り、
不安に思うことも結構多いんですよね。

カフェスペース(スタッフが使うところですよ)にも、
食後酒がいっぱい。
この店は相当飲んでいく人が多いと見ました。
食後酒がたくさんあるのは、
レストランを使い慣れたお酒好きが多い証拠ですよね。

メインの写真に使われているカザレッチェ。
撮影用で、ソースに塩とかは使っていなかったんですが、
それでもこれで塩を決めれば、
かなりボリューム感のある濃厚なソースなのだと言うことは一口食べれば判ります。

サブカットのタリアテッレ。
ランチでフレスカが食べられるっていいですよね。
私だったらたぶんフレスカ、選ぶと思うんですよ。
だって、セッキだったら家でも食べられるけど、
フレスカ、自分で打つの面倒くさいですから。
つるつるとした食感も好きだし。
海老の風味が濃厚な中に、菜の花のほろ苦さと香りがアクセントをつけていて、
それがすごくいい感じです。
いろんなお料理を食べていないので何とも言えないのですが、
ランチのパスタに関して言うと、
ティピカルなイタリア料理の楽しさを味わえる店、という感じでしょうか。
料理の撮影をする前に、シェフのお写真を撮影したんですが、
そのとき、ちょっとお話をさせていただいて。
「いや、僕実はイタリアに何回か出戻ってるんですよ。」
どうやら、修行に出てあちこち行って、
日本に何回か戻ってはきたものの、
イタリアのゆったりした時間の流れ方が肌に合うらしく、
3回くらい、イタリアに戻られた(というか行ったというか)そうです。
お話をしていても、おおらかな感じの人ですね。
マネージャーの佐藤さんに見せていただいてびっくりしたんですけど、
ここ、すごいワインも揃ってるんですよね。
ワインリストの分厚さに久し振りにびっくりしてしまいました(笑)。
3000円から20000円超えまで本当に幅広くイタリアワインが揃っているので、
おそらくイタリアワイン好きには有名な店なのかなあと思ったり。
機会があったら夜寄ってみたいなあと思います。
まだまだ新橋・汐留エリア。
次に「和楽」。
烏森神社のすぐ近くにある活魚料理屋さん。

実は取材した当日、烏森神社は初午の大祭をやってまして。
お参りして来ちゃいました(笑)。
御神輿が飾られてましたよ。
あ、関係ないですね(笑)。
で、和楽。
この店は読者アンケートみたいなのを編集部が取っていて、
たまたま汐留で働く主任の知人が教えてくれた店です。
新橋らしい店を1軒入れましょうか、という感じで、
数ある中から選んだ1軒。
烏森神社のあたりって、昔ながらの新橋の匂いもあって、
それがまたよかったりしますよね。
大好きな「しみづ」は別の通りなのですが、
この界隈、風情のある店がたくさんありますね。

外観撮影中。
風情のある入口ですよね。
私が撮るとこんなんなっちゃいますが(笑)。

店を入るとこんな感じに、
壁一面に魚のお品書き。
照明は蛍光灯。
この感じもまた、新橋のオヤジ好きのする居酒屋という風情。

看板にも書いてあるんだな。
「魚の旨い店」って。
こういうのが書いてあるのも新橋っぽい。

サブカットで使った海老フライ。
一番左端のフライの衣に穴が開いちゃったんで、
実際の撮影の時には並べ替えてます。
居酒屋なので、タルタルなんかつきません。
昔ながらの入れ物に入った中濃ソースで食べる。
でもねえ、海老フライの揚げ方が上手い!
外の衣は揚げたてでさくさく。
中の海老は少し生っぽい食感が残っていて。
火を通しすぎないところがすごくいい感じです。

メインカットのさば塩焼き。
最初、さばの塩焼きにするか、
自家製のさばの開きにするかと相談していたんだけれど、
多分見栄えは塩焼きがいいよ、と店長さんに言われたので、
塩焼きを焼いてもらう。
上から撮っているので判らないんですけど、
すごく身の厚いさばでした。
そうですね、厚さ2センチ弱。
新鮮だから、焼いた皮目はパリッとしてますけど、
身が真ん中から割れてるんですよね。
で、ふっくらした焼き上がり。
大根おろしもたっぷり付いてきて、
出てきたおみそ汁なんかもすごく美味しくて、
あったかい味わいといいますか。
店内撮影とか、料理撮影の間、
しばらく料理長さんと魚談義。
夜のお客さん、意外にも女性が3割位を占めるのだとか。
女の子もひるまず、こういう店にグループで来るわけです。
女の子の食べ物に関する財布の紐は固いですが、
どこで開けてるかと言ったらこういう安ウマなお店なのですね。
お品書きに値段は入っていないんですが、
心配する必要はなさそうです。
お刺身は盛り合わせにはしないという風に本文にも書いてありますが、
それは夜も同じで、1品でしか出さないんです。
でも例外がひとつ。貝の盛り合わせ。
何が盛り合わせになりますかと訊いたら、
「アワビと赤貝です」というので、
え、豪華ですね、おいくらで出してるんですかと訊くと、
「重さで違います」とのこと。良心的です。
今度はお友達と来てくださいね、と言われ、店を後に。
新橋に行くときに寄りたいと思います。
鰹とか、美味しくなりますからね、これから。
新橋の4軒目はOGAWAKEN CAFE。
代官山にある老舗の洋食屋さん、小川軒の出すカフェです。

実は小川軒は、遠からずご縁がありまして。
義父の友人が小川軒のご家族の方でして。
レーズンウィッチいただいたりしましたね。
本店には伺っていませんが。すみません。
新橋の店は、元々パティスリーがあったところに5年前にオープン。
パティスリーは同じビルの裏手に移転したんですよね。
未だにそこにパティスリーがあると思って来るというお客様や、
お茶しか飲めないと思っている方が多いと言っていました。
「まだオープンして5年しか経ってないですから」
5年しか経っていない、という話しぶりが、
老舗を物語るなあと思いました。
今は、オープンしてもう3年、とかいういい方が普通なのに、
まだ5年といえるのはすごいことだと思うんですよね。

店内。明るくて開放的。
朝早い撮影だったんですが、
オープンキッチンの中ではもうお菓子の仕込みをしてました。
作っていたケーキが美味しそうだったなあ。
手前にある食器やグラスの並んだ棚には、
マイセンのケーキ皿なんかが並んでいるあたりも老舗の風格。
なにげなーく置いてあるところがいいです。
お店の入口に置いてあるメニュー。
朝10時から夜8時までの通し営業なので、
終日食事とお茶が楽しめますが、
食事はすごく手頃なんですよね。本店のお値段を考えると。
洋食店って、お値段張るじゃないですか。
だからつい、足が遠のいてしまうんだけれど、
この値段だったら通えるなあと言う感じ。
一番高い料理が2000円しなかったと記憶しているんですが(曖昧ですが)。

オムライス。メインのカットに使われているものの、スプーンですくう前。
付け合わせがお漬物とらっきょうなのも洋食屋さんらしい感じ。
洋食屋さんは高くてなかなか、といいながらも、
オムライスってすごくノスタルジックで好きな食べ物のひとつ。
オムライス、という名前ひとつとっても、
いろんなタイプがあるじゃないですか。
チキンライスの上にオムレツを乗せて崩すもの、
薄焼き卵でチキンライスをくるんだものなど。
どれもそれぞれ美味しいんですけど、
ここのオムライスはものすごく好みでした。
恐るべし老舗の技。
本文でも触れているんですが、
オムライスに使われている卵は4個。
牛乳とかクリームなんて使いません。塩だけ。
それでまずはフワフワのオムレツの部分を作っていきます。当然半熟。
そこに、煽ったチキンライスを載せてとんとんとオムレツをくるむようにくるむ。
綺麗にくるんだものをお皿に載せて、
自家製のケチャップを添えて完成。
スプーンですくって口に入れると、
卵がふんわりしていて、
チキンライスもいい具合に空気を含んでいて、
トマトの風味と卵の香りと、バターの香りが相まって、
それはもう、幸せな味。笑っちゃうくらい美味しい。
自家製ケチャップの酸味もいいんだなあ。大人の味。
それで、中のチキンライスにも微妙に卵が混ざってるんですよ。
それはなぜかと料理長の内野さんに訊いたところ、
「半熟の卵の上に乗せてくるみますから、
くるんでいくうちにご飯にまざっていくんです。
で、中はあつあつの状態なので実際に出来たてを食べてもらうと、
中はもっととろとろで、蓋をしているのと同じ状態ですから、
余熱で卵が固まっていくんです。」
とのこと。なるほどー。
これを食べてから、
どんなに忙しいときにオムライスが食べたくなっても、
コンビニのつまらないオムライスなんかもう食べたくないと思いましたよ(笑)。
カメラさんと試食しながらニタニタしてました(笑)。

食べかけですけど、週替わりのランチの、サーモンのムニエル。
皮目の焼き方とか、バターの使い方は洋食そのもの。
やっぱり、洋食はフレンチとは当然だけど違うものだなと改めて思う。
こういうのが、子供の頃ご馳走だったというのを思い出したりしますね。
お昼が遅くなってしまったときとかに使うのにも便利でいいですよね。
今度はお茶も飲みに来たいな。
あのケーキが食べたい(笑)。
さて、エリアの最後は、汐留の日テレタワーの近くにある、
韓国家庭料理の店「韓流亭」。
汐留はタワーばかりなので、路面の店を探すのが難しかったですね、今回。
閉店しちゃってたり(笑)。
で、韓流亭、取材に行って初めて知ったのですが、
「比内や」さんの系列なのですね。
でもスタッフはほぼ韓国人という感じ。

インテリア、おしゃれです。
これは入口入ってすぐの所にある人参酒とナツメ酒。
大きなナツメ使ってますね。

レジ前のイイダコの水槽。韓国料理屋さん、って感じですね。
しかし、中に飾りを入れてあるんですが、
相手が蛸だけに、飾りはことごとく蛸に倒されて遊ばれてるわけでして(笑)。
これをみて私は、
イイダコを飼って、水槽に船の模型を入れてみたいと思ってしまいました(笑)。
そんなこと考えるのは私だけですか、そうですね。

メインになっているプルコギ定食。
熱々の鉄板にじゅうじゅうと音を立てながら出てきます。
実は私、プルコギってご飯と一緒に食べたことなかったんですよ。
大概お酒飲むときに韓国料理屋さんで頼んでいたので。
それで、ご飯と一緒に食べたら、あらら?って思うくらい美味しいというか、
ご飯とプルコギ、合うんですねえ。
プルコギ、ごはん、プルコギ、ごはん→エンドレスって感じですよ(笑)。
本当にご飯がすすんじゃうから不思議。
うっかりするとうまいなあって思いながら食べているうちに、
全部を食べきってしまいそうで怖かったので、
途中でカメラマンさんに「どうぞ」と譲ったのでした(笑)。

これ、食べかけですがビビン冷麺。
のり巻きが付いていたりするところがいい感じです。
冷麺の上には大根のお漬物が乗っていたり、
口替えにするお野菜を工夫している感じがあります。
店長の桑原さんと、料理長の阿部さんが、
この店で唯一の日本人だそうで、
あとは全員、外も厨房も韓国人。
阿部さんの上には元々韓国人の料理長がいたそうですが、
今は別の店のオープンのため移られて、
阿部さんが厨房を取り仕切っているそうです。
ふたりともまだ24才。若いです。
もともと比内やさんで働いていたお二人ですので、
焼き鳥を焼いていたわけですけど、
それが韓国料理に移って2年。
最初は言葉も上手く通じなくてコミュニケーションを取るのに困ったり、
まかないが毎日辛いものだったり(笑)、
慣れないこともたくさんあったそうですが、
今は片言の韓国語も出来るようになってきて、
和気藹々とやっているそうです。
夜のお料理も、メニューを見た感じ、楽しそうでしたよ。
次に京橋・日本橋エリア。
実は本当は、丸ノ内をやろうかという話が最初あったんですけれど、
私と、もうひとり別のライターさんもリサーチした結果、
「やっぱり日本橋と京橋にしましょうか」という結論に至りました(笑)。
丸ノ内にもともと勤めていた友人に訊いてみたところ、
丸ノ内と呼ばれるエリアは意外と狭いんですよね。
東京駅の線路を挟んで、皇居側が丸ノ内。
単純に丸ノ内と住所に入っていても、
勤めている人に言わせると「そこは丸ノ内じゃない」みたいなのがあるらしく。
私自身が丸ノ内エリアで勤務したことがなかったので(OL時代ね)、
どこからどこまでが丸ノ内なのか知らなかったりしたので、
ひとつお勉強になりました(笑)。
それはまあいいとして、京橋・日本橋エリアから、
最初のページのデ・ル・デビュー。
こちら、ちゃんと校正で入れたのに店名やデータが、
印刷会社のミスで直っていなかったようでご迷惑をおかけしてしまいました。
店名、正しい綴りは、
De's le Debut
営業時間ですが、ランチタイムは14:30までになっています。
この場を借りてお詫びを申し上げます。
お店に入ってご挨拶をしたとき、
マネージャーの飯田さんから、
「ネットで調べてきたの?」と訊かれました。
いやいや、ネットだけじゃないです。いろんな人からも。

小さな螺旋階段を降りた地下に店はありますが、
入って最初に目を奪われたのは、カウンター周り。
まあ、車グッズの多いこと。

カウンターの上もそうなんですけど横の本棚もこんな風。
オリジナルラベルを用意したんでしょうね。
店内撮影の間に、車がお好きなんですか?と訊いてみると、
「いや、うちよくデリバリーとかやるんですけど、
こういうところに出店を出したりもするんですよ。」
と、飯田さんがおもむろに取り出したのは数冊のアルバム。
アルバムを開くと、そこにはものすごい数のフェラーリが写った写真が。
それもすごい枚数。
春と秋にある御殿場のフェラーリミュージアムのイベントで、
毎回頼まれてお弁当を作ったり出店を出したりするのだそうです。
面白かったのはお弁当箱。
実物を見せてもらったんですけど、あれはファンなら持って帰るでしょうね。
赤い正方形の箱で、蓋にフェラーリのマークが入っているんです。
もちろん、フェラーリだけじゃなく、アルファロメオやポルシェなど、
他の外国車のイベントにもよくお仕事で行くそうですが、
なぜか車好きが集う店ではないのだそうです。
「うちが弁当作ってることは知らないでしょうから」
確かに。そりゃそうかもしれません。
だから車好きのお客さんが見てびっくりして、
アルバムを見せてもらう、ということが結構あるんだそうです。
車好きの方、行ってみると面白いもの、たくさんありますよ。

店内で気になったもの、その2。
かかっているコルクの絵。
これ、どこかで買ってきたものだろうと思っていたんですよ。
でも、売ってるの見たことないですし。
そしたら、これ、飯田さんの手作りだって言うじゃありませんか!
絵ですよ、絵。
私もソムリエ修行中に、
さんざんコルクでいろんな物を造りましたけど、
絵はさすがに見たことがなかったです。
飯田さん、コルクを使った小物や絵の個展を開いたことがあるそうで、
その写真も見せていただきました。すごかったです。
コルクを使った小物を作りたい人、是非この店に行くべきです(笑)。
あんなものやこんなものを手作りしてるなんて!ぐらいの感じですよ。
飯田さん、「日本コルクアート協会」とか作って会長になるべきですよ。まじで。
あれ、料理のこと書いてない(笑)。

お待たせしました。メインカットのラザニアのセット。
これ、結構ボリュームたっぷりなんです。量ありますよ。

ソースは3層。
ベシャメルと、ミートソースと、トマトソース。
優しい味のベシャメルと、レバーも使った風味の濃厚なミートソースと、
酸味が爽やかなトマトソースが重なっているので、
思いの外味は軽め。
ラザニアが好きじゃない、という人もぺろっといっちゃうそうです。
で、限定20食とはいうものの、
雨が降ると日本橋の人は途端に外に出なくなるそうで、
すごーく暇な日とか、夜に持ち越すことがたまにあるそうで、
夜出したことがあるのを知っているお客さんは、
夜来ても「ラザニアないの?」って訊くそうです。
一皿頼んで、4人とかでシェアして食べていく人もいるそうです。
「夜でも、材料さえあれば対応します」って言ってましたけど、
あくまでランチ限定メニューですので。
それと、ランチセットにはデザートが付いてくるんですが、
定番として置いているチョコレートケーキ、食べました。
最初の集合カットに写っているやつですね。
見るからに、さっくりしてそうなんですよ。
それで、実際に食べたら、
外はさっくり、中はしっとり。
お話を伺ったら、粉を入れずに作るレシピ。
だから、スフレみたいに中央が落ちてるんですね。
ほろほろと崩れやすいから、絶対持って帰れないんですけど、
当然お客様で持ち帰りたいという人はいるわけでして。
以前、常連さんに「ホールでなら」と、
セルクルをはめたままお渡ししたことがあるそうです。
ここでしか食べられない、というのがまたいいですね。
うっかりして写真を撮り忘れたみたいですけど、
サブカットに使われている真鯛のポワレ、
皮目も中までかりっとパリパリに焼けていて美味しかったですねえ。
魚のポワレはやっぱり皮目がきちっと焼けてないと。
ちなみに、シェフの安増さんと飯田さんは、
ブラッスリー・ベルナール出身で、この店を始めて6年。
6年目とは思えない風格漂う店内ですが、
ほっとするのかなあ、撮影に入ったときまだお客様がお茶を飲まれてましたけど、
本当に楽しそうにしてたのが印象的でした。
日本橋の次の見開きの1軒目、
てんぷら深町。
日本橋をやるなら、と主任イチオシだったこともあり、
2000円を超えるメニューが最低額の店だったものの、
取材をさせていただきました。
今回、1500円~2000円という価格帯が決められていたので、
2000円を超える、というところでかなり編集さんは迷っていたようですが、
腕の確かなご主人のいらっしゃるお店ですし。

取材交渉から最後の校正が終わるまで、
いろいろ楽しかったですね。
深町さんは非常に生真面目で、でもせっかちな方なんですよ(笑)。
なので、電話して内容を話してる途中で、
電話を切られちゃいそうになること数回(笑)。
でも留守電とかに残っているメッセージは、
聞き取りやすいように気を遣ってくださるのか、
すごくゆっくりはきはきとした口調で話してらっしゃったり。
誌面のサブカットに使われている追加の1品も、
決めるときに品書きを見ながら、
「今日はこれはないし、5月だとこれはないし、これもないし、」
とかすごい早口なんですよ(笑)。
もしかしたら、せっかちなのではなく、照れ屋なのかも知れないのですが。

揚げているところを撮るために、
揚げながら撮影。
最初に出てきたのは稚鮎。
ちょうどサンプルが届いて、来週から生きたものが入るんですよ、と言ってましたね。
湖産の稚鮎しか使わないそうで、
サイズが大きくなるともう出さないそうなので、
時期は短くなるんじゃないでしょうか。
ほろ苦く、いい香りです。
油は太白胡麻油しか使わないわけですが、
他の油を混ぜることはないのかと、
このときたまたま来ていた編集さんが尋ねると、
「どうしても、他の油を足すと油がゆるんでしまうんです。
だから他のものは足さないです。」とのこと。
なるほどね。緩むわけか。
稚鮎の前にうにを揚げていただいてます。
大葉でくるんであるやつですね。
実際に揚げるのに使ううにを見せていただいたんですが、
非常に粒がしっかりしたもの。
天だねにするには、粒がしっかりしていないと溶けてしまうので、
選ぶときに気を遣うそうです。
5月を過ぎれば、北海道産の赤うに。
奥尻島のあたりで取れるバフンウニ。旬ですからね。
揚げたのをいただきましたが、揚げても実際に粒がはっきり判るような、
しっかりとしたうにでした。美味。

メインカットの特製天丼。
上品で美味しいんですよね、これ。
ころころと、大きさを合わせて切ってある帆立とかもバランスが良くて、
食べていていろんな味と香りがするのが楽しいですよね。
ふきのとうとか入っていて、
春の天ぷらってやっぱりいいなあと思うんだなあ。
添えられたお椀はしじみですが、
しじみは青森のもの。有名ですよね。
「東京の人間はしじみ、身も全部食べるから、
身が小さいとがっかりするんですよね。
だからこういうのが出てくると嬉しいんですよねえ。」
「そうそう。身もね。」
と話していると、編集さん、関西出身だったので、
「そういえば食べないなあ」という。
なんで関西の方、しじみ食べないのかなあ。
これが宍道湖の近くに行くと食べるんだけど。不思議。
撮影したあと、機材を片づけている間、
しばしご主人とお話。
その間も、ご主人は手を止めることなく、
ふきのとうの仕分けをしてらっしゃいました。
小さいのと大きいのを分けて、
小さいのはかきあげ用に、
大きいのは1品用に。
「こうやってわけていると天然物はすぐ判るんですよ。
こうやって緑が浅いのはハウスとか。
天然物はこうやって赤いの。」
「日が当たるからですか?」
「そうそう。」
今度ゆっくり、休日の昼か、
夜に伺いたいなあと、しみじみ思ってしまった取材。
日本橋・京橋エリアの最後、
寿司貞さん。
実は候補を絞る時点で、
私が実際に行ったことのないお寿司屋さんだったので、
他のお店にするかどうかという感じだったので、
撮影の合間に時間があったので試食をしに行ったんですね。
それで、お昼を食べてから編集さんに連絡をして、
すぐに「じゃあ取材しましょうか」と決まったお店です。
本文にも書いたんですけど、
本当に、久し振りに江戸の昔の仕事に出会った感じ。
なんというのか、名店の素晴らしい仕事とは違うんです。
ご主人が「古くさいでしょ」と言っていたけれど、
いい意味で古くさい。そこがいいんです。
メインカットに使われている中寿司の、
自家製の玉子焼きなんか、本当に懐かしい味なんですよ。
それで、寿司飯がしっかり重い。
酢と、塩とがきっちり使われた味で、
でもほろっと崩れるから、するっと入っちゃうんだけど、
食べ終わるとすごいお腹がふくれる感じのお寿司。
寿司ネタの切りつけ方も少し厚め。
ちらしに入ってるコハダなんかもしっかりしめてあるし。
煮きった醤油を塗ったりとか、そういう仕事はしてないんだけれど、
お寿司自体がすごく昔っぽい。
なんか懐かしい味なんですね。
で、ご主人がまたいいんだなあ。
久々に「江戸の人」に会ったという感じで、
私は一応江戸っ子だったりするので、
妙な安心感を覚えたりして。
写真を撮るときも「もう俺嫌だなあ、修正してよ」
とかいいながら撮影していて、
「大丈夫です、いい男ですから」とか声を掛けると、
「『どうでも』がつくんでしょ」とか言ったり、口も滑らか。
若旦那もやっぱり「江戸の人」で、
お椀で付いてきたあさりのおみそ汁のあさりが、
いかにも身がふっくらして美味しそうだったので、
「いいあさりですねえ」と話したら、
「北朝鮮のじゃないですから」とか言ったり(笑)。
話していて、気持ちがいいんですね。気っ風が良くて。
2階の座敷で撮影をしたんですけど、
そこで撮影しながらご主人とお喋り。
当然といえば当然ですが、お寿司について語り合う。
「今の人は寿司とはいえないような、
寿司まがいのものを食べているけど、
そう言うのにお金を払うんじゃなくて、
ちゃんとしたお寿司にお金を払って欲しいよねえ」
というご主人。
実際、回転寿司だったり、スーパーに売られているお寿司を、
私も食べることはありますが、
お寿司屋さんで、職人さんが握るお寿司とはそれは違うもの。
でも、家族で、食べ盛りの男の子がいるうちとかになると、
子供を連れて、お寿司屋さんに行ってお腹いっぱい食べる、となると、
お勘定のことが気になってしまうんだと思うんだよね。
「でもさ、いいんだよ、
寿司屋に来て、つまみ取ってお好みじゃなくたって。
1人前食べて帰ったって全然いいんだ。
だからもっとちゃんとしたのを食べて欲しいなあ。」
もっともだなあと思う。
偽物ではなく、食べるべきは本物。
でもみんな、やっぱりお寿司はお好みで食べたい。
そういうところから回転寿司を家族が利用するのかも知れないんだけれど、
もしかしたら日本人は、
「寿司」という形式だったり、様式美が好きなのではないか、という話になる。
そう言う意味でも、1人前の寿司の食べ応えがしっかりあることって、
意外と重要なことなのかも知れないなとか思ったり。
お好みでいっぱいいろんなものを食べるのとはまた違って、
その日の美味しい魚を握った1人前のお寿司のバランスというのは、
そう言う意味で、よく作られているのだと改めて思ったり。
写真、撮ったはずなんですけど、なぜか見つからないんですよ。
なので写真がなくて。
2階のお座敷の写真とか、風情があって良かったんですけどねえ。
ここはまた改めて、夜にお好みでお邪魔したいなあと思います。
んー、行きたいお寿司屋さん、多すぎ。
ランチの品川エリア。
このあたりはやっぱりお店を選ぶのが難しかったですね。
タワーとエキナカがビジネスマンのランチの中心になっていて、
チェーン店が多かったりとか、
いいなあと思う店はほとんど高輪という状況で。
それでようやく見つけた2軒と、ホテルの中だけどダノイ・アルトリ、という感じです。
まず1軒目。
焼肉居酒屋とんとんさん。
実はこちらも、校正で入れたはずの住所が間違っていました。
本当に申し訳ありません。
正しい住所は、
東京都港区港南2-2-14
です。
インターシティのすぐ近くの路地をくねくね入ったところにある小さなお店。
ここはアンケートで編集さんが見つけてきたお店です。
撮影が、あっけないくらいにすぐ決まって、
本当に大丈夫かなと思ってしまったくらいでしたが、
一番書くのに苦労したのがこの店。
要素はいろいろあったんですけど、後追いで話を聞いたりとか。
取材の時に訊いておかなかった自分が悪いんですが(笑)。

店内です。
もともと、すぐ裏手にある食肉卸の会社が経営するお店のひとつで、
他にも麻布に高級焼肉店も持っているそうです。
ここは、もっと気軽に楽しんでもらおうというコンセプトで出来たお店なので、
インテリアもこんな風に手描きのイラストが壁に入っていたり、
古びた木を使ったベンチシートになっていたり。
壁に掛かっている品書きも、本当に安いんですよ。
焼肉食べたいー!って言うときにお財布のことをあまり気にせず、
思い切り食べられる店って感じですね。
写真が取りにくかったりした関係で、
写真が少ないのがあれなんですが。

撮影風景。
これはサブカットのカルビうどんのセットを撮影している所かな。
横に立っているのが、店長の小杉さん。
人物カットを必ず入れてるんですけど、
ここの人物カットを撮影するときが一番面白かったですね(笑)。
最初「料理長か店長さんを」という話をしたら、
お互いに「おまえが撮ってもらえよ」と譲り合い。
しまいに中の若手スタッフに「おまえ若いんだから撮ってもらえよ」とか、
たまたま来ていた会社の部長さんに「部長撮ってもらったらどうですか」とか、
すごいことになってしまっていたので、
「じゃあ、とりあえず3人で」と話したら、3人で撮る前に、
「部長も入っていいですか」と店長(笑)。
結局3人で撮った後、カメラマンさんはその辺の誘導が上手いので、
「とりあえず押さえで店長さんおひとりでお願いできますか」
といって小杉さんのお写真を撮ったのですが、
まさか本人、ひとりで掲載されると思わなかったのではないでしょうか(笑)。
メインカットに使われたビッグハラミ定食は、
本当にボリュームたっぷりで、昼に肉食べたいときにはいいと思います。
もみだれに使われた味噌が結構効いていて、その香りがいいです。
ほんのりと味噌特有の甘味も加わりますし。
面白かったのは部長さんが言っていた、
「うち、すぐ裏だから、
ランチで肉なくなってもすぐ持ってこられるんですよ。
もう新鮮そのもの。
あ、でもそう言うものでもないか(笑)」
ということ。
会社が近いから出来るワザではありますね。
2軒目のデヴィ・コーナー。
高輪口を出て右にずーっと通り沿いを歩いていくとある小さな店です。
いい店で、すごく美味しいという話は聞いていたので、
多少駅から遠くても取材しようという風に意見が一致し、
取材候補に決まったのは良かったのですが、
何しろスタッフ全員がインドの方なので言葉が通じない(笑)。
取材申し込みをするまでが結構大変でした(笑)。
実際に窓口になったのは、ここのオーナーが持っている会社の営業の方。
校正などもすべてその方にお願いする形でしたが、
店長さんもシェフも、いい人ですよー。
実は撮影の当日がすごい過密スケジュールで、
ここは朝早い撮影でした。
それでその日のうちに試食が出来ず、
すごく寂しそうな顔を店長さんにされてしまったりしたんですが、
やはり食べておきたかったので後日取材前に食事に行きました。
写真は取材当日のものです。

店内に入ってすぐ、オープンキッチンが。
ランチ前なのでみなさんいそいそと支度をしています。
結構人数が多いんですよ、キッチン。
確か5人くらいいるんじゃないでしょうか。

撮影に使った2階。
バーカウンターがあったりします。
カウンターに仏像みたいな不思議なボトルに入ったラムかウイスキーみたいなものがあり、
すごく興味があるんですけどあれは何だろうと思っています。
ご存じの方いらっしゃいますかね?

ランチのBセット。メインカットに使われた方ですね。
なにしろナンが大きいんですよ。
実際に食事したときにはカットしてかごに盛ってあったんですが、
2枚も頼んだらナンの下にあるかごに山盛りになるような量です。

シェフのラナ・ビジャイさん。
本誌の中では写真を使っていないんですけどね。
(料理の数が多かったので)
物腰の柔らかい方でした。
これはちょうど、ランチ用の小さなタンドリーチキンを作ってる所かな。
料理ですけど、一言で言うと贅沢なカレー。
スパイスがすごくリッチに使われているというか。
カレーを一口ずつ食べるごとに、
全部味が違う感じなんですよね。
それはひとさじに含まれる野菜だったり、スパイスだったりが違うからだと思うけど、
食べていて飽きない味。
すこし粘度が高めのような気がしますが、
日本のお米を使ってサフランライスを炊いているので、そのせいもあるのかな。
美味しかったので、近くに寄ることがあればまた行きたいなと思います。
ランチ特集の最後、ダノイ・アルトリ。

店内。広々していて、グランメゾンとか、
メインダイニングの風格たっぷり。
入ったときにバーカウンターとセラーがお出迎えしてくれるので、
そこで緊張する人はいるかも知れないなあ。
もともと私自身がイタリアンで働いていたこともあって、
小野さんの料理は雑誌で見て知っていたんですが、
実は食べるの、初めてだったんですよ。ダノイの料理。
今回は、当然といえば当然ですが、
小野さんではなく、高輪のシェフ、岡田さんの料理。

メインカットで使われたランチセットの集合。
といってもちょっと違うところが。
実はシェフが勘違いしていて、メインが出て来ちゃったんですよ(笑)。
もしかしたら話がちゃんと伝わってなかったんじゃないかと思って、
そのときかなりビビってたんですけどね(笑)。
すぐ、マネージャーさんから、
「あれ、違うよね?」という話がでて、
じゃあ、メインどけましょうとか、
デザートこれでいいの、とかいろいろ相談して撮影したんですけどね。
料理が出てきて思ったのは、
ああ、小野さんの、ダノイの料理だ、ということ。
岡田シェフは確かイル・コントロ→アルポルト→ダノイという感じで、
ダノイは2年目でそんなに長くないとのことだったんですけど、
他の店が、シェフとして仕事を任せられると、
料理の内容も本人に任せられるのに対して、
ダノイは、小野さんの仕事を確実に踏襲する、ということを、
すごく意識してお店づくりをしているそうです。
なので、どこに行っても本店で出しているスペシャリテが食べられるんですね。

たとえば、サブカットで使ったズッパ・ヴェルデューラもそうですね。
これ、すごくほっこり心温まる味って言うか、
ほっとする味ですね。家庭的。

パスタ。
オレキエッテ チーマ・ディ・ラーパとインゲン豆のソース
このチーマ・ディ・ラーパのくたっとした感じとかも、
私はすごく好きですね。家庭料理の温かさがあって。
これも実に小野さんっぽい皿。

前菜の盛り合わせ。
手前中央から時計回りに、
フェンネルと人参のサラダ、サラミ、茄子のグラタン、鶏肉とセロリのサラダ、
エジプト豆のトマト煮、帆立とじゃがいものサラダ、
中央が牛肉のカルピオーネ、それに菜の花が添えてあります。
茄子のグラタンが美味しかったな。
皮をむいて薄く切った茄子がミルフィーユ状になってる。
どれも丁寧な仕事だなと思ったり。

ドルチェ。
撮影後なので溶けかかってますが(笑)。
手前から時計回りに、
カシスのソルベ、フロマージュブランのムース ベリーソース、
りんごのタルト、中央にクランベリーとリコッタの焼菓子。
この中では、リコッタのお菓子が好み。
デザートは甘いやつが好き。食後ならなおさら。
後追いでいろいろネットでダノイの検索をかけたら、
(高輪店の正しいスペルが判らなかったので(笑))
ブログとかがざくざく引っかかってきたんだけど、
すごく酷評されてる方も多いことを初めて知りました(遅いって)。
すごくイタリアらしい料理を出すなあと思ったので、
個人的にはプライヴェートで小野さんの料理をちゃんと食べたいと思った位なんだけど。
リストランテで家庭料理は食べたくないとか、
家庭料理にしては高すぎる、ということなのかなあ。
緊張感を持ってリストランテに行くなら、もっと新しいものを、と、
思うのかも知れないよね。
私はこれはこれですごく素敵だと思うんだけど。
まあ、そのうちお邪魔するとしても、そうした先入観なしに行きたいなあ。
やっとランチ分終わりですね。長いっ。
次に恵比寿。

吉住。
実は私、吉住がどんな店か知らない状態で取材に行ったんですよ(笑)。
第一特集は当初担当する予定がないまま第二特集の取材が終わって、
原稿も終わった後でようやく依頼があった状況で、
取材先も担当編集者さんの指定だったし、
(恵比寿でお店を持つ人とかが勧める恵比寿のお店、という内容だったので)
もうすでにアポ取りも済んでいて、撮影内容もほぼ決まっていたので、
行って撮影に立ち会い、話を聞くのが私の仕事だったというか(笑)。
編集さんは今回いろいろ大変だったみたいです。
それで、実際に取材先に行き、初めて知る吉住という店。
私、覚えてなかったんですよ。テレビにいっぱい出ている、
あの松本さんのお店だと言うことを(笑)。
松本さんにお会いして、
「あー、あのテレビの人だ」
とか思ってしまいました(笑)。
お昼過ぎにまずお料理だけ撮影して、
夕方再度お邪魔してスタッフのカットと店内写真を撮るという手順。
昼の撮影の時はご主人が急用で不在だったため、
女将さんからお話を伺いました。

吉住風おこげ。
おこげというと、中華料理のあのじゃーっと音が盛大にするやつを思い出しますが、
こちらは楚々としています。
おこげ自体は粉がつおを混ぜ込んだご飯を焼いたものを使っていて、
油を使っていないんですね。
で、上からかけるあんも、葱や三つ葉、椎茸といった野菜を中心に、
薄く葛をうったあんをさらりと掛ける感じ。
最初のうちはさっくり、あとはしっとり。
なんていうのかな、焼きおにぎりのお茶漬けの、
もっとずっと上品な感じのものとでも言いましょうか。

お刺身はシマアジとうに。
シーズン的にはもう初鰹が出ているらしいのですが、
(早いねえ)
まだあんまり良くない、ということでシマアジ。
お醤油は自家製の、昆布なんかを漬け込んだお醤油。香りがいいです。

筍の土佐煮。
筍はもう出てきてるけれど、
やっぱり3月後半からがいちばんいい、ということで、
まだ実際にお店では出していないと言っていましたね。
お店の考え方として、
はしりのものを先取りするのではなく、
旬の一番美味しいものを出す、という考え方が軸にあって、
野菜だったら、ここのこれ、という感じで素材を選んでいるのかな。
でも、旬の一番美味しいものだけをあっさりと仕上げて出してくる感じは、
すごく好感が持てると言いますか。
試食させていただいたときに、
今しか扱わないからとトマトをいただきました。
栃木で作っている「ふじっこ」というフルーツトマト。
トマトは通年、この品種しか扱っていないんだそうです。
なんていうんでしょう、苺みたいな酸味のあるトマト。
まだ皮が固いけど、4月になると皮もやわらかくなるのだと仰ってました。
生産者も2人だけなのだとか。
今トマトもいろいろありますけど、甘いばかりがいいわけではないし。
果物も、野菜も、甘味化していく傾向にある中で、
本来の持ち味である酸味や香りのバランスを大切にしたものは、やっぱりいいなと思う。
よくテレビとかで「甘くて美味しい」という言葉を多用する人がいるけれど、
旨い物はみんな甘いのかというとそうじゃないと思うしね。
バランスって大事。特に果物や野菜はね。
夕方伺ったとき、ちょうど青森の十三湖のシジミが届いたばかりと言って、
砂抜きをしているのを見せてもらった。
ふっくらと大きなシジミ。あさりより高いのよって女将さんが言っていた。
宍道湖のものも美味しいけど、青森のも美味しいよね。
このところ、季節的なものもあるんだと思うんだけど、
青森のシジミの話をよく聞く気がする。
女将さんは途中で着替えのために外に出てしまったのだけど、
スタッフ撮影の合間にご主人にお話を伺う。
取り寄せている食材は少なくないけれど、
常に素材を吟味したり、食材の旬を考えながら仕事をする大切さだったり、
素材を邪魔しないお酒選びであったり、
なんていうんでしょう、しっかりしたスタイルのある方だなあと思いましたね。
帰り際、是非お友達と一緒に来てくださいねと声を掛けられる。
そうですね。ゆっくり遊びに行けたらと思います。
ティオ・ダンジョウ。
ここ、私全然写真撮ってないんですよ(笑)。
でもね、扉を開けたとき、すごく感動しました。
「うわー、スペインのバルそのままだ」って。
椅子が全くなくて、カウンターも高いし、
煉瓦造りの壁に狭いカウンターが張り付くようにあって、
その下には荷物掛け用のフック。
ハモンが2種類並んでいて、冷蔵ケースにタパ。
黒板や壁に書かれたメニューの安さだったり、
テレビから流れているスペイン放送だったり。
正直、どきどきしたし、舞い上がっちゃった感アリ(笑)。
以前スペインでアンダルシアを1周したとき、
カディスで寄ったバルと雰囲気がすごく似ていて、
(店の造りとか全然違うんだけどね)
懐かしい気持ちになったし、何より嬉しかったなあ。
店主の檀上さんとは、一度お仕事の時にお会いしていました。
以前コンサル契約していた会社の、
マンサニージャと和食のマリアージュを楽しむ会みたいな、
プロモーションの機会があったときに、
私は福わうちの三宮さんとお料理の相談をしたりして、
お料理を作っていただいたりしたんだけれど、
檀上さんは三宮さんと長いおつきあいだそうで、
そのときも行ったよ、という話を聞いて、
三宮さんからご紹介いただいたのを思い出したのです。
そうだ、あの時は奥様といらしてた、って。
ひとしきり、スペインのバルの話やお酒の話、
ハモンの話などをしながら撮影をして、
もう営業時間にかかっていたので本当なら飲んでいきたいところを、
次の撮影が待っていたからぐっとこらえてお酒は飲まず試食のみ。
ひこいわしのマリネとマッシュルームの鉄板焼きとカジョス。
それにシェリーや赤ワインをグラスで絡めながら撮影して。
結局帰りに寄っちゃったんですけどね、夕方。
檀上さん、振り返って気が付いたときに、
「びっくりした、仕事終わったの?」と驚いてましたが(笑)。
帰りに食べた豚耳の鉄板焼き、絶品なんですわ。
これまた近年稀にみる大ヒット。
ぷるぷるの所と軟骨の所が全部あるから食べてて楽しいし美味しい。
連れがカジョス頼んだんですけど「さっき食べたじゃん」って笑われたり(笑)。
恵比寿で仕事帰りにちょっと軽い食事とワインで寄りたいなあと思いますね。
さて、お次。
実は編集者から依頼があったにもかかわらず、
連絡してもなしのつぶてでそのまま流れてしまったと思われるもの。
本当に、取材のお約束までしていた広報関係者の方、申し訳ありませんでした。
却ってご迷惑をおかけする形になってしまって。
担当や、その上の編集長にはきつーく話をしておきますので……。
で、その、取材対象だったものはといいますと。
キル・フェ・ボンの「静岡県袋井市産クラウンメロンのタルト」。
珍しく、試食会に参加してきました。
広報から私の手元に資料が届いた時点で、
編集さんにこんなのがあるけどどう?って訊いたら、
それは面白そうだから是非、という話になって、
試食会に行く前から掲載自体は決定していたんですけれど、
まあ、そんなこんなで仕事がこちらに回ってこず。
(本誌確認していないので、掲載したかどうかも不明)
実はこういう仕事をしていても、
試食会とかって行くこと、ほとんどないんですよ。
取材の時だって、取材前に下見に行けることは決して多くないです。
(そこまで予算のない雑誌の方が多いですから。
リサーチの時点で自腹を切ることも少なくありません。)
だから取材の時、冷めたお料理を食べて、出来たてを想像することのほうがずっと多い。
それもフードライターの仕事のひとつといえるのですけどね。
みんな経費使って飲み食いしてると思ったら大間違いなのですよ、これが(笑)。
たまに、大きな会社が経営しているようなところだと、
プレス向けパーティーとか、試食会があるんですけど、
それに全部出ている時間ってそうそうないですし。
でもレストランのプレオープン時のプレスパーティーとかは、
色々と知っている人と久し振りに会えたりするいい機会なので、結構楽しいんですよね。
みんなでお酒飲みながら写真なんか撮っちゃったりして(笑)。
むしろそういうところは「社交の場」になってるケースの方が多い気がしますね。
そんな話はさておき、試食会の話。

私、あんまりメロンという果物に執着がなかったので、
メロンの種類についてすら疎かったんですが、
クラウンメロンという名前の物は、
マスクメロンの最高級品なんだそうですね。
マスクメロンの栽培に手間がとてもかかるのは知られてるんですが、
このクラウンメロンは、地植えではなくて、隔離栽培という方法で、
少ない土に植えて、施肥や水分をコントロールして、
いいメロンを作っているんだそうです。

某有名果物店あたりだと、最低でも1万円から、3万円くらいだとか。
高くて買えません(笑)。
でもそんな、なかなか口にはいることのない果物を使って、
「特選素材」というラインナップをキル・フェ・ボンが始めたのは3年前。
たまたま、以前マンゴーのタルトを出していたときに、
静岡県東京PRルームの方がそれを食べて、
この値段で売れるんだと言うことと、そのおいしさに驚いて、
もしかしたら袋井のクラウンメロンもこれで使ってもらえるんじゃないか、
と思ったのがこの商品が出来るきっかけになったんだそうです。
キル・フェ・ボン側も、袋井市のクラウンメロンの生産者の方々も、
ともかく「思う存分メロンを食べてもらう」というのをコンセプトに、
生まれたのがこのタルト。
キル・フェ・ボンも、実際に生産者と直接コラボレートするのは、
この商品が初めてなんだそうです。

25センチの、ホールのタルトに使われているのは、
クラウンメロンが1.5個分。
それから、タルト生地は塩気の強いタイプ。
中のクリームは、カスタードに生クリームを足して軽さを出したもの。
スポンジにはオタール(ブランディね)を使ったシロップを含ませて。

まずね、メロンがものすごく美味しいんですよ。
完熟すると、メロン独得の酸味も甘味ももっと濃厚なのだろうけど、
しっかりと糖分の乗ったメロンは、ねちっとした食感。
やわらかすぎず、かたすぎない。
生まれて初めて、メロンってこんなに旨かったっけ?って思いましたね。
香りも豊かだし、贅沢な果物だなあと思いました。
それに沿うように、下にクリームが。
クリームはふんわり軽いんだけど、食べすすむに連れ、
ずっしりと重みを体の中で増してくる感じの味わい。
塩気の効いたタルト生地がまた良くて、
全体の味を引き締めている感じ。
間に入ったスポンジの、ブランディの香りもメロンとぴったり。
あー、バランスのいいお菓子だなあと思いました。
1カット食べると、結構お腹一杯になるボリュームです。

それで、静岡県東京PRセンターの方とか、
クラウンメロンの生産者の方ともお話しさせていただいたんですけど、
メロンを作っているところが見てみたいとすぐに思ったので、
PRセンターの方にすぐその話をしたりして。
やっぱりね、葡萄を見ているせいかもしれないんだけれど、
メロンも畑が見てみたいんですよ。
そうして、作ってる人が見たいし、もっと話を聞きたい。
温室の隔離栽培ってどうなってるんだろうとか、
どんな手間がかかるんだろうとか、もう興味津々。
それはメロンに限らず、食材全般そうなんだけどね。
帰り際に話をした、クラウンメロン生産組合の青年部の方は、
(32才以下の若手だけの会なんだそうです)
タルトの出来を気にしていたけれど、
ナイフとフォークで食べれば、クリームもタルトも全部一緒に食べられるし、
バランスのいいお菓子だと思うから大丈夫よって、
話をしたりしたんだけど、
彼は生産者らしいことをひとつ、言ってくれました。
「本当は、子供みたいに、手づかみで食べて欲しいんですよね。」
そう、大きなメロンを落としそうになったり、
クリームで口の周りをべたべたにしたりしながら。
思う存分、ほおばって食べて欲しい、とね。
近いうちに、畑に行けるといいんですが。
生産者の方には、お邪魔するときはよろしくお願いしますね、と伝えました。
畑に行ったら、クラウンメロンの話も別立てで書いてみたいと思います。
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